日本のいい会社を代表する
伊那食品工業株式会社さん訪問より
トヨタ自動車社長も推進する年輪経営について、塚越最高顧問から直接、お話を聴く機会をいただきました。
理念と経営 経営者の会 志命塾主催
社是の碑
いい会社をつくりましょう
~たくましく そして やさしく~
二宮尊徳先生の
遠くをはかる者は冨み
近くをはかる者は貧す
年輪経営とは
木の年輪が、毎年必ず少しだけ成長するように、企業経営も確実な低成長を続ける末広がりの経営を目指します。
最高顧問のお話より
冒頭は手段と目的について
利益は、会社の継続のためのものであって、社員のため、社会のため、いい世の中をつくって幸せになることが目的です。
だから、伊那食品さんでは、売上目標はないし、経営会議でも売上高のことは話題に上がらないとのことです。
研究職員は全体の1割も
伊那食品工業さんは、昨年60周年を迎えた寒天メーカーで、かんてんぱぱのブランドで家庭で利用される寒天をつくられていますが、その売り上げは全体の3割とのことで、医療用などの製品の開発にも力を入れ、職員の1割が研究職です。
忘己利他(もうこりた)の精神
「己を忘れて他に利するは慈悲の極み」という言葉に由来し、自分のことは後回しにして、人の役に立つこと、人に喜んでもらえることをするという考えです。
思いやりのない人は自分の利(自利)を考えるが、忘己利他ができるようになると人間は一流といえる。
塚越最高顧問と記念撮影
講演では、年功制度に伴う賃金制度に関して、伊那食品工業さんでの年齢給の仕組みについて、私の質問に答えていただきました。
始業前の庭掃除、ラジオ体操、朝礼を見学
庭掃除は、高い木の剪定や落ち葉の掃除をよく写真でみますが、一人で花壇の世話をしている女性の姿を見ました。全体朝礼の後は、部門ごとに分かれ、木陰を利用してグループミーティングを実施しています。
かんてんぱぱガーデン ショップ
売店のサン・フローラーでは、和風ソフトクリーム「黒みつきなこ(右の写真)」と塚越最高顧問が撮影をした写真の絵葉書を買いました。
江戸時代にもあった年輪経営
2018年3月 第8回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で中小企業庁長官賞されたとき
井上社長(当時)のスーピーチより
最後に年輪経営が江戸時代にもあったことについて
井上修さまのfacebook
https://www.facebook.com/osamu.inoue.925/posts/1618867438192066 より
受賞者スピーチで田中優子法政大学総長の『未来のための江戸学』を推薦させて頂きましたが、わが社が目指す年輪経営の理念が江戸時代に既にあった事が分かります。
井上様より絶版になっている「未来のための江戸学」を1冊プレゼントしていただきました。
その本の「そで」に下記の文章が本文から抜粋されています。、
『江戸文化の本質は・・・「循環(めぐること)」の価値観であり「因果(原因と結果)」を検証しながら物事を決めてゆく方法である。これらを失ったことによって、近代日本人は勝ち負けを考えることに力をそそぎ、欧米依存となった。働くことを賃金でしか判断できなくなり、モノの価値を値段でしか理解できなくなった。・・・』